東京の国宝・重要文化財(建造物)を訪ねて

台東区-2

旧岩崎家住宅・大広間・撞球場(重要文化財)-------東京都台東区池之端1-3-45

洋館は。明治29年(1896年)に三菱財閥三代の岩崎久弥によってジョサイア・コンドルの設計で建設された。
北を正面として塔屋を配し、南面は列柱のベランダ、東側には後年増築したサンルームになっている。
全体のスタイルは、直線的で重厚な「ジャコビアン様式」を基調としながらもコンドルが得意な「コロニアル様式」やイスラム風デザインなどが混在している。
大広間は、迎賓館として使われた洋館に対して生活の場として建てられた和館の主要部分である。
昭和36年(1961年)、洋館・大広間・撞球場が一緒に重要文化財に指定された。

正面玄関

東面サンルーム

南面バルコニー

・・・・・重要文化財:撞球場・・・・・

山小屋風木造ゴッシック様式のビリヤード室である。ジョサイア・コンドルの設計で、洋館の地下室と地下通路で結ばれている。


旧東京音楽学校奏楽堂(重要文化財)-------東京都台東区上野公園8-43

明治23年(1890年)、東京芸術大学音楽部の前身である東京音楽学校の演奏会場として建設された。設計は、山口半六・久留正道で、木造二階建て、桟瓦葺。
338席を持つホールは、音響への配慮から中央部天井をアーチを平行に押し出した蒲鉾形形状(ヴォ−ルト状)を使い、壁面や床下には藁や大鋸屑を詰めたという。内部には日本最古のコンサート用オルガンなどが現存している。
昭和63年(1988)重要文化財に指定される。


旧東京科学博物館本館(重要文化財)-------東京都台東区上野公園7-20

昭和6年(1931年)、東京博物館の震災復興施設として文部省大臣官房建築家粕谷謙三氏設計で建設された。鉄筋コンクリート造、地上3階地下1階で、正面中央塔屋及び屋上赤道儀室付、正面車寄付属------我が国最初の本格的な博物館建築として歴史的貴重価値がある。
平成20年(2008年)に歴史的な価値が高いとして重要文化財に指定された。


国立西洋美術館本館(重要文化財)-------東京都台東区上野公園7-7

昭和34年(1959年)に、松方コレクションがフランス政府から返還されたことを受けて建設された。フランスのコルビュジェの設計で「無限発展美術館」の構想を具体化したものと言われている。
平成19年(2007年)に意匠的に優秀で歴史的に価値あるものとして重要文化財に指定された。


旧東京帝室博物館本館(重要文化財)-------東京都台東区上野公園13-9

昭和12年(1937年)に、関東大震災で壊滅した前身の本館復興として竣工した。鉄筋館クリート造り地上2階・地下2階。和風を基調とした完成度の高い意匠は、昭和初期の日本建築の到達点として高い評価を得ている。また、博物館建築としての採光や空調も当時の最高技術が使われ、歴史的価値も高い。平成13年(2001年)に重要文化財に指定された。


表慶館(重要文化財)-------東京都台東区上野公園13-9

明治41年(1908年)大正天皇ご成婚を祈念して計画された奉獻美術館。石と煉瓦による二階建て銅瓦葺き建築物で、円と長方形を組み合わせ大小のドームを巧みにまとめたネオ・バロック様式である。
昭和53年(1978年)に、重要文化財に指定された。