東京の国宝・重要文化財(建造物)を訪ねて

北区

旧渋沢家飛鳥山邸(重要文化財)----北区西ヶ原2-16-1

澁澤栄一は、幕末から大正初期にかけて近代経済の基盤を築いた実業家だが、公共事業や国際交流などでも指導的役割を果たしたと言われている。
平成10年、飛鳥山の旧澁澤庭園に隣接して、全生涯の資料を収蔵する「澁澤資料館」が設立された。
旧庭園には、大正期の建築物----「青淵文庫」と「晩香盧」-----の二邸が戦災を免れて現存し、国の建造物重要文化財に指定されている。

渋沢資料館 →

重文・青淵文庫

青淵文庫は、門下生の団体「竜門社」が、渋沢栄一の傘寿と子爵への昇格祝いとして贈呈したもの。
大正期の代表的な建築家の一人、田辺淳吉(清水建設の元祖・清水組の技師長)の設計による。

煉瓦造と鉄筋コンクリート造二階建て。
平成17年に、当時の世界的なデザインを受けた建築であることが評価されて、重要文化財に指定された。

(北区説明掲示板による)

← 青淵文庫西面

外壁には白色安山岩を張り、中央の列柱部には色づけ陶板で飾っている。窓の上部には渋沢家の家紋「違い柏」と「寿」「竜」をデザインしたステンドグラスをはめ込んでいる。

(記念財団掲示板による)

青淵文庫東露台 →

重文・晩香盧

晩香盧は大正7年に竣工した木造建徳の洋風茶室。
渋沢栄一の喜寿を祝って贈られたものである。
木造、一階建、棧瓦葺で、丈夫な栗材を贅沢に使用している。
晩香盧は、内外の賓客をもてなすレセプション・ルームとして使用された。
平成17年、青淵文庫と共に重要文化財に指定された。

← 南面客間

玄関左窓 →