東京の国宝・重要文化財(建造物)を訪ねて

旧宮崎家(建造物重要文化財)-----青梅市駒木町1-684

青梅市

重要文化財に指定された古民家は珍しく、東京では4件にすぎない。そのうちの1件がこの旧宮崎家。
もとは、青梅市成木8丁目(旧小木曽村字夕暮)にあった当時のごく一般的な民家であったのを、現地に移築復元したもの。

生活機能を集約した、イロリを中心として間仕切りのない大広間が特徴的で、合理的な間取りになっている。

江戸末期(19世紀中頃 1801〜1900)に建てられた入母屋造、茅葺の住居で、重厚な中にも優美さが滲みだしている。
内部も確りと保存管理されており、当時の生活を垣間みせるサービスも嬉しい。


塩船観音寺(建造物重要文化財)----青梅市塩船194

塩船観音寺は小丘に囲まれた大きい舟形の地形のなかにある。中央の小高い丘には観音像が屹立し、向って右の連続した小丘には阿弥陀堂や本堂が奥ゆかしく佇んでいる。
5月上旬は「つつじ」が全丘を赤く染め、見事な景観で人々を楽しましてくれる。

山号の 大悲山 と地名の 塩船 から「大悲山塩船観音寺」と称している。大化年間(西暦645〜650年)に若狭国の八百比丘尼が一寸八分の観音像を安置したのが開山といわれ、鎌倉時代に造られた四百六寸の木彫り立像十一面千手観世音が、ご本尊。(仏伝による)

重要文化財指定建造物は、「観音寺仁王門」「観音寺阿弥陀堂」「観音寺本堂」の三点である。

重文・観音寺仁王堂

← 茅葺切妻造りの三間一戸の八脚門。素朴で、安定した重厚感がある。
室町後期(西暦1467〜1572)の設立で、昭和21年に重文指定を受けた。正面両脇に安置されている木造金剛力士像は、東京都指定の有形文化財(彫刻)になっている。

山門に入ると、正面に阿弥陀堂が見える。↓

重文・観音寺阿弥陀堂

← 構造及び形式は、桁行四間、梁間三間、一重、寄棟造、茅葺形銅板葺。室町後期(西暦1467〜1572)の設立で、昭和21年に重文指定。
内部に、桧材寄木造の阿弥陀如来三尊像が安置されている。

薬師堂(青梅市指定有形文化財)

この薬師堂は、木造、寄棟造、茅葺の小仏堂。
建築年代は不明。堂内には薬師如来像が安置されているという。
「ボケ」防止に効果ありとのことで、高齢者に人気があるとのこと。

鐘楼 →

-------重文・観音寺本堂-------

構造及び形式は、桁行五間、梁間五間、一重、寄棟造、茅葺。いわゆる密教堂形式と呼ばれるものという。内部は内陣と外陣に分かれ、内陣には木造千手観世音菩薩が安置されている。設立、重文指定は、前記「仁王門」「阿弥陀堂」と同じ。