東京の国宝・重要文化財(建造物)を訪ねて

千代田区

旧近衛師団司令部庁舎(重要文化財)--------千代田区北の丸公園

明治43年(1910年)に、天皇と皇居を警備し首都を防衛する責任を持つ近衛師団の司令部として建造された。
設計は陸軍技師田村鎮で、煉瓦と白花崗岩を使った簡素なゴシック風様式の建物で、明治洋風建築の代表的存在になっている。
昭和52年に一部改装して東京国立美術館工芸館に変身。
昭和47年(1972年)重要文化財の指定を受けた。


法務省旧本館(重要文化財)--------千代田区霞ヶ関1-1-1

明治28年(1895年)に竣工したドイツ・ネオバロック様式の建築物。基本設計はヘルマン・エンデとヴイルヘルム・ベックマンで、実施設計は河合浩蔵による。
過去の建築様式を復古的に用いる「歴史主義建築」の一つで、「意匠的に優秀であり歴史的価値が高い」として平成6年(1994年)に重要文化財の指定を受けた。


明治生命保険相互会社本館(重要文化財)--------千代田区丸ノ内2-1-1

(室内の一部)

昭和9年(1634年)竣工。設計は当時設計界の重鎮だった岡田信一郎。 5階分高さのコリント式列柱を並べた古典主義様式のデザインである。
戦後はアメリカ極東空軍司令部として接収され、対日理事会の会場としても使われていた。
平成9年(1997年)、意匠的に優秀なもの として重要文化財に指定された。

(床の大理石にはアンモナイトの化石が---)


日本ハリストス正教会教団復活大聖堂[ニコライ堂](重要文化財)--------千代田区神田駿河台4-1-3

文久元年(1961年)にロシアより来日した伝道師ニコライによって建てられた正教会聖堂。明治24年(1891年)に竣工。実施設計はコンドルと伝えられている。
構造は煉瓦造で、屋根にドームを多用するロシアビザンツ様式の聖堂で、昭和37年(1962年)に重要文化財に指定された。

← 珍しいことには、ニコライの墓所が谷中霊園にある。


東京駅丸ノ内本屋(重要文化財)--------千代田区丸ノ内1-1-3

東京駅丸ノ内本屋は、皇居に向って真直ぐに伸びる行幸通りに面した首都の玄関口にあたる。

大正3年(1914年)に、当時日本建築界の巨匠・辰野金吾の設計で竣工。建築様式は、辰野式フリークラシックと呼ばれている。

戦災で修復した屋根部分等を旧に復元する工事が平成24年10月に完成。
平成15年(2003年)「意匠的に優秀で、歴史的価値が高い」点などから、重要文化財に指定された。