東京の国宝・重要文化財(建造物)を訪ねて

中央区-1

三井本館(需要文化財)--------中央区日本橋室町2-1-1

延宝元年(1673年)日本橋に出店した「越後屋」が三井の発祥と言われている。
明治35年(1902年)に本格的な洋風鉄筋構造の三井本館が建てられたが、関東大震災で内部が全焼。

昭和4年(1929年)、アメリカのトローブリッジ・アンド・リヴィングストン事務所が設計しジェームズ・スチュワート社が施工を行って現在の本館が竣工した。
当時アメリカで流行った新古典主義様式で、レリーフを乗せたコリント式の花崗岩列柱が外壁を囲むスタイル。

平成10年(1998年)、意匠的に優秀で歴史的価値が高いものとして、重要文化財指定となった。


日本銀行本館(需要文化財)--------中央区日本橋本石町2-1-1

コンドルの弟子で、日本近代建徳の父と言われた辰野金吾の設計で、明治29年(1896年)に完成。
ネオ・バロック様式にルネッサンス的意匠を加味していると言われる。

昭和49年(1974年)、現存する明治洋風建築のうち、最も重要なものの一つとして、重要文化財指定となった。


高島屋東京店(需要文化財)--------中央区日本橋二丁目4-1

昭和8年(1933年)、高橋貞太郎の設計で「日本生命館」として竣工した。ルネサンス風の外観に和風なアールデコ装飾が施された昭和初期のモダン建徳と評価されている。

平成21年(2009年)に、意匠的に優秀なもの として重要文化財に指定された。

(南側5階バルコニーの彫像----笠置季男作)

(1階吹き抜けホール)

(東郷青児デザインの1階エレベーター扉)

(大理石壁などに観られる化石類)


    

三越日本橋店(需要文化財)--------東京都中央区日本橋室町1-4-1

1914年に完成した7階建ての建物。西洋古典様式を基調とした重厚な外観と格調高い色彩で彩られた内装が特徴。吹き抜けの中央ホール、食堂や劇場などには、アール・デコ風の華やかな装飾が見られる。
吹き抜けの中央ホールには、4回に届く天女像「天女(まごころ)像」壮大に屹立している。1960年に造られた三越の基本理念「まごころ」を象徴する像で、ここの名物である。
文化庁は5月20日、東京・中央区の三越日本橋本店の建造物を重要文化財に指定した。「我が国における百貨店建築の発展を象徴するものとして価値が高い」と評している。
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「天女(まごころ)像」
正面の女神像 中央ホールのパイプオルガン 中央ホール天井
内装大理石に見られる化石