環境ホルモン類似物質ならびに製品名
ノニルフェノール プラスチック産業で酸化防止剤として使用されている。洗剤や避
妊用の殺精子剤にも使われている。
1・あたりわずか50マイクロ・の濃度のノニルフェノールを加えた水の中に、正常な魚
を入れると川に魚を放置した時と同じ現象が起こり、雄の魚が大量の卵黄たんぱく質を生
成しました。
フタル酸エステル 多くの食品の包装材に使われ、脂肪分の多い食品に溶けだしてい
る。
フタル酸ジ-2-エチルヘキシル プラスチックの可塑剤。塩化ビニル製品に適し、シート、レザー、電
線被膜剤、農業ビニル用フイルム、ペーストに使用される。
フタル酸プチルベンジル プラスチックの可塑剤。床壁用タイル、塗料用、ペースト用、人造皮
革、室内装飾品などに使用。
ビスフェノールA エポキシ樹脂・ポリカーボネート樹脂の原料
エポキシ樹脂・ポリカーボネート(PC)樹脂製の食器(プラスチック製哺乳瓶や乳幼児用食器)から
熱湯・油・アルコールなどで溶け出す。
缶詰の内側にコーティングされているプラスチックに含まれていて、缶詰の中身に容易
に溶けだしている。
子供の歯を虫歯から守るために使われるシーラントや虫歯の詰め物に使われる白い樹脂
にもビスフェノールAがあり、これらの樹脂からビスフェノールAが溶けだしている。
ポリ塩化ビフェニール類(PCB/カネクロール) 熱媒体、ノーカーボン紙、電気製品(トランス油)などに使
用されてきた。現在は使用されていない。
1954〜1971年の間に57,300トンが国内で生産され、1972年に生産中止・1974年に化審法の
第一種特定化学物質に指定。
ポリ臭化ビフェニール類 難燃剤として使用されている。
ヘキサクロロベンゼン(HCB) 殺菌剤や有機合成原料
工業用に、除草剤PCP製造原料、ゴムの素練促進剤、衣料の防炎加工剤、ポリ塩化ビ
ニールの可塑剤として使用されたが、1979年に化学物質の審査及び製造等の規制に関する
法律により「特定化学物質」に指定され、製造・販売・使用が禁止された。
商品名 化学品の名称としてHCB、パークロロペンゼン。
ペンタクロロフェノール(PCP) 塩化フェノール系の薬剤。殺菌剤、除草剤、シロアリ駆除剤、木材防
腐剤、工業用殺菌剤、工業用防カビ剤として使用。1990国内での農薬登録は失効。
殺菌剤 アビトン、タロン、トモクロン。
除草剤 PCP、畑作用PCP。
複合剤 パムコン。木材処理剤・シロアリ駆除剤にキシラモン、 クロルデンとの複合
剤としてアリノン、サンプレザ−O、ニッサンアリサニタPなどがあった。
ヘキサクロロシクロヘキサン(HCH.BHC) 酸化防止剤 農薬登録1949.2.24 失効1971.12.30
1971年に農薬及び家庭用殺虫剤としての使用が禁止されたが、シロアリ駆除剤や木材処
理剤としての使用は続いた。
2,4,5-トリクロロフェノキシ酢酸(2,4,5-T) 除草剤・植物成長調整剤
1965〜1974に生産され、日本では林野庁が68〜70年にかけ国有林で2.4.5-T系除草剤を
散布した。使用禁止後、林野庁は在庫品を土中に埋設するズサンな処理で2.3.7.8-四塩化
ダイオキシンの土壌汚染が各地で確認されている。農薬登録失効1975。
商品名 ウィードン2、2.4.5-T。
2.4-PAとの複合剤 ウィードンプラシキラー、プラシキラー。 スルファミン酸・硫酸アンモニ
ウム複塩との複合剤 イクリンエイト、ブラッシュパンがあった。
2,4-ジクロロフェノキシ 酢酸(2,4-D) 1950年に農薬登録。現在も除草剤として使用されて
いる。
アミトロール 分散染料、写真薬、樹脂の硬化剤、除草剤として使用される。
農薬としての登録失効1975。
アトラジン
アラクロール
シマジン
エチルパラチオン・パラチオン
カルバリル
クロルデン・オキシクロルデン及びトランスノナクロル
1,2-ジブロモ-3-クロロプロパン
DDT及びその代謝物(DDE.DDD) 殺虫剤 農薬登録1948.9.27 失効1971.5.1
ケルセン 殺虫剤 農薬登録1948.9.27 有機塩素系の薬剤
果樹、茶、野菜、花卉のハダニ類に適用。
商品名 ケルセン。複合剤 ダブル。
アルドリン
エンドリン
ディルドリン 殺虫剤・家庭用殺虫剤・しろあり駆除剤。
農薬登録1954.6.3 失効1973.8.7
エンドスルファン 殺虫剤
DES 合成環境ホルモン
PCB
クロルデコン 殺虫剤 日本では農薬登録されていない。
トキサフェン 殺虫剤
フェニルフェノール 果実・野菜の防腐剤
ヘプタクロル 殺虫剤
メトキシクロル 殺虫剤
ダイオキシンを含む農薬の用途ならびに製品名
2.4−PA(2,4-D)
除草剤・植物成長調整剤 家庭用除草剤の主流。
アメリカレモン から0.01〜0.21ppm規制はなく販売は自由
商品名 ローンキープ、2,4-D 、2,4-D アミン塩、2,4-D ソーダ塩。
複合剤 カット,クイットリー,クサダウン,クサノン,クサノンS,クサブランカー,グラスジン D,ゲルパーKX
ジョソー,ジョソール
,シントークサトリ, スタッカー D,スリーケー,ゼスト,テーゲル,バラン,
ファインタックス A,ブラスコン,ブラスコン R,プリマトール AD,フルキラー,ミカロック,
登録されていないものにラベージP 。
CNP (MO) 除草剤。田植え前後に、湛水状態で水田に施用し、ノビエ、カヤ
ツリグサなどの一年生雑草に適用される。人参・大根・白菜などの畑で種を播いた後土壌
に撒かれている。
商品名 エムオン、MOなど。
複合剤 オードラムM、サターンM、ショウロンM、ハイカットなどの製品がある。
MCP(MCPA) 除草剤。フェノキン系の薬剤。茎葉処理によって、広葉雑草
を枯らす。水田では田植え後20〜40日後に施用される。トウモロコシ、麦、ジャガイモ畑
や芝畑、造林地、非農耕地でも使われる。
商品名 アリルMCP、ヤマクリーンM、MCP、MCPソーダ塩。
複合剤 グラスジンM、タカノック、トレモリン、パムコン、
ポミカルDM、ヤマクリーンA、ヤマクリーンD、
林地用ファインナップ。
NIP 除草剤。田植え前後に水田に施用し、ノビエなどを枯らすのに使用。野菜
畑や造林苗畑では、種を播いて土で覆った後土壌に撒いて一年生雑草の発生を抑えるのに
使われた。
商品名 ニップ。MCPとの複合剤 クサカット。
クロメトキシニル(X-52) 除草剤。水田のノエビやマツバイに適用され、田植え
前後に湛水状態で水田に散布されている。
商品名 エックスゴーニ。
トリクロサン(イルガサンDP-300) ジフェニルエーテル系の薬剤。工業用殺菌剤、薬用石
鹸(花王キンダーソープ.花王ハーネス. クリンガード薬用石鹸) 、化粧品への添加、衣料品(ノンスタック、サニタイ
ズ)やマスクへの抗菌処理の他、いろいろな工業製品に添加されている。
商品名 イルガサン DP-300。
ヘキサクロロフェン 殺菌剤、動物薬、消毒用殺菌剤、薬用石けん、化粧品、ベビーパ
ウダー などに添加される。
厚生省72.3規制 浴用剤やてんか粉(ベビーパウダー) に原則認めていない。やむおえず混入す
る場合には0.1%以下とする。
現在では、薬事法で一般販売用医薬品や医薬部外品には使用されていない。しかし、化
粧品類には、含有表示義務はあるが使用は禁止されていないし、病院や医院などの医療機
関では、消毒殺菌剤として需要がある。
ヘキサクロロフェン はG−11という名称で、薬用ミューズ石鹸などに添加されたことがある。医
療用薬剤としてファイゾヘックスがある。
化学物質に関する調査 ダイオキシン 環境ホルモン
エポキシ化植物油(安定剤) ?
脂肪酸誘導体 (柔軟剤) ?
製品の安全性 ○は安全・●は発生源
製品名 メーカー 素材 ダイオキシン 環境ホルモン
食品のラップ ポリ塩化ビニリデン・ポリ塩化ビニール製 ダイオキシンを発生
サランラップ 旭化成 ポリ塩化ビニリデン ●
エポキシ化植物油(安定剤) ?
脂肪酸誘導体 (柔軟剤) ?
業務用ラップ アジピン酸エステルが溶けだすものがある。
塩ビ系ラップ フタル酸エステルが溶けだす。
除草剤 PCP、畑作用PCP。
塩化フェノール系の薬剤ペンタクロロフェノール(PCP)。
殺菌剤 アビトン、タロン、トモクロン。
塩化フェノール系の薬剤ペンタクロロフェノール(PCP)。
木材防腐剤、木材処理剤に複合剤キシラモン
塩化フェノール系の薬剤ペンタクロロフェノール(PCP)を含む。
シロアリ駆除剤に複合剤キシラモン
塩化フェノール系の薬剤ペンタクロロフェノール(PCP)を含む。
塩化フェノール系の薬剤。殺菌剤、除草剤、シロアリ駆除剤、工業用殺菌剤、工業用防カビ剤
として使用。1990国内での農薬登録は失効。
複合剤 パムコン。木材処理剤・シロアリ駆除剤にキシラモン、 クロルデンとの複合
剤としてアリノン、サンプレザ−O、ニッサンアリサニタPなどがあった。