死後再審を求める波崎事件について
波崎事件とは、1963年8月、茨城県の波崎町で35才の男性が苦悶の末、死亡したという
事件です。この時「富山に毒薬を飲まされた」と言ったという被害者の妻の証言の他には
証拠は全くないまま、富山常喜さんが有罪とされ死刑を求刑されました。
これに対して、富山さんは「毒薬など飲ませていない」と、一貫して無実を訴えていま
す。しかも裁判所の有罪認定には納得できない矛盾があります。第一に「保険金詐欺を目
的として自動車事故に見せかけるため、被害者が車に乗る直前、カプセルに入れた青酸化
合物を飲ませ死に至らしめた」とする殺人の動機に関して、保険加入の結果を知らなかっ
たという経過があること。第二に毒物の入手経路が明らかにされていないこと。第三に毒
物を飲ませたという犯行時間が不合理なこと、などであります。
1976年4月、最高裁で死刑が確定し、その後裁判のやり直しを求めて1980年4月に第一
回の再審請求を行いましたが、残念ながら1985年2月に棄却されました。そして1987年11
月に二回目の再審請求をしてきました。富山常喜さんは毎日を処刑の不安に脅かされなが
ら再審で無罪を勝ちとるべく獄中で生きてきました。
しかし、富山常喜さんは2003年9月3日午前1:50、東京拘置所に拘留されたまま急性腎
不全で死亡。86歳でした。
波崎事件は、証拠も自白も全くないまま有罪の判決を受けました。したがって、逆に無
罪を立証するための物証の発見も困難になっていた実態があります。この真実を解く鍵と
なるのか「カプセル入りの青酸カリが胃の中でどのくらいの時間で溶けだし、青酸カリ反
応によってどれだけの時間で死に至らしめるのか」ということを明らかにすることです。
どなたか、純粋に法医学的に「カプセル入りの薬剤が胃の中で溶けだす時間」と「胃に入
った青酸カリ反応が起きる時間はどれだけか」を解明していただけると有り難いのですが
・・・。