生産者訪問

有機栽培こだわり農家を訪ねて

平成19年 2007年 8月14・15・16日の3日間の連休を利用して
 石川県加賀市西島町の加賀有機の会代表の橋詰善庸さん宅を訪問して
きました。橋詰さんのお米は、農薬・化学肥料を13年間使っていない
「有機米」です。霊峰白山の豊かな自然の恵みを、いっぱいにうけて
育ったとてもおいしいお米です。


鳴谷山頂上(1597m)より雲のかかった白山の主峰
御前峰(2702m)を望む



橋詰さん宅での記念写真
右が橋詰さんご夫妻と私ら夫婦

家は居間が広く太い梁が
四方を囲み、歴史を感じさせる
佇まいでした。

   アイガモ栽培田の立て看板

   橋詰さんのアイガモ栽培田
      後方の山は白山
すでに頭をたれていて、9月半ばには
      収穫できるとのこと
 左の写真は、田植えの終わった田んぼ
 に保育園の子供達がアイガモのヒナを
 放しているところです。


  「アイちゃんがんばって」と声をかけて
 送り出すときの言葉から「アイちゃん米」
 として親しまれています。


橋詰さんは」「アイガモ有機米」の
ほかに無農薬で肥料もいっさい
やらない自然農法のお米も作って
います。

自然農法の田んぼ

  橋詰さんとアイガモ栽培田にて
  アイガモ達は5月の田植えから7月の
 始めまで放鳥され、そこにはアイガモと
 稲との楽しい物語があります。安心安全
 な橋詰さんのアイガモ有機米をぜひお試
 しください。



北琵琶湖 環境こだわり農家を訪ねて

平成18年 2006年 8月13・14・15日と3日間の連休をとって、
滋賀県高島郡新旭町饗庭の岡田喜良さん宅を訪問致しました。




「環境こだわり農産物栽培ほ場」の看板が立っている岡田さんの田んぼです。
(濁水を流しません)
農薬・化学肥料を通常の5割以下に減らし、さらに
びわ湖・周辺環境への負荷を減らして栽培しています。

琵琶湖の水質と環境を守るために琵琶湖周辺には岡田さんの田んぼだけではなく
このような看板がたくさん立っていました。


琵琶湖は日本で一番大きな湖です。湖の自然環境を守るために、この周辺では農薬・
化学肥料を一般栽培の5割以下におさえて栽培されています。岡田さんの田んぼもすべ
 て「環境こだわり栽培田」となっています。琵琶湖の水はとてもきれいでした。近くにオート
 キャンプ場もあり海水浴(湖水浴?)を楽しんでいる人も沢山いました。岡田さんの田んぼ
 は湖面より200mくらい上のところにあります。田んぼの水は山からの自然水を主な水源
  としていますが足りない分は琵琶湖からポンプで揚げているとのことです。岡田さんは一人
 で1000俵以上のお米を作っています。「こしひかり」「あきたこまち」「ミルキークイーン」
「日本晴」「滋賀羽二重もち米」など。当店では「こしひかり」「あきたこまち」「滋賀羽二重
もち米」を取り扱っています。ぜひ一度、お試し下さい。


岡田喜良さん
岡田さんは米の検査員の資格を
持っていて一目で何のお米かわかる
といいます

岡田さん宅
この辺の家は黒塀が目立ちます。
雪が多いので腐らないように一度木
を焼いてあります。

  にこやかに談笑する私と岡田さん
 と私の友達の熊沢さん

    右の黒塀が岡田さん宅です

  まだ実っていない稲穂をつぶし
 乳液を出してみて、これをカメムシが
 吸いにくるとのこと

  岡田さん宅のすぐ裏にある古民家
 残しておきたい建物です

  妻も岡田さんに質問していました

 岡田さんの田んぼの水源は山からの
自然水と琵琶湖の水。自然水の分水堰

  「この田んぼに植えられている稲は、
 市内保育園、小・中学校の給食用に
 使用されます」と書かれた岡田さんの
 田んぼです

 「環境こだわり農法」の田んぼは生物
 層が豊かで、その頂点にコサギなどの
 鳥類がいます

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不耕起栽培農家を訪ねて

     平成13年 2001年 8月15日・16日に当店とお取引のある宮城県遠田郡田尻町の
      小野寺実彦さんを訪問した時のことを書いてみたいと思います。





この写真は宮城県田尻町の小野寺実彦さんの不耕起栽培田です。
訪れた時は8月15日で稲の花が咲いている最中でした。おまけに農薬を使わないので雑草の
ケイヌビエがいっぱいにはえていました。



私たち家族と小野寺さん(右)
小野寺さん宅は古川市より少し東よりの田尻町北小牛田
と言うところです。近くには蕪栗沼(かぶくりぬま)があります。
蕪栗沼とその周辺の田んぼがラムサール条約に登録されました。
ラムサール条約とは「特に水鳥の生息地として国際的に重要な
湿地に関する条約」「国境をこえて移動する渡り鳥を国際的に
保全するための条約」。蕪栗沼および259haの水田が、天然
記念物のマガンの餌場(えさば)になっていることで登録地として
認められました。世界に1588箇所ある登録地のうち「水田」が名称
となっているのは初めてでかつ唯一の登録地です。この写真の田んぼも
冬にはガンや白鳥の餌場になっています。
左の写真は小野寺さんより送られてきた5月頃の田んぼです。4月中旬にまいた苗が
こんなに大きくなり、青々と力強く育っています。田んぼの中にはサヤミドロという藻が
繁殖しています。サヤミドロが出す酸素により田んぼの中にはさまざまな生物が生まれ
ます。メダカ、タニシ、オタマジャクシなど。


小野寺さんから送られてきた今年の2月のカレンダーより
この写真のように沢山の雁が、ねぐらにしている伊豆沼を早朝に「雁行」を組んで飛び立ち蕪栗沼周辺の田んぼに降りてきて食事をします。とても警戒心のつよい鳥で「雁首をそろえる」といわれるくらいいっせいに首をもたげます。つがいや家族単位で行動し、水田の落ち穂や草の実を食べます。


小野寺さんちの不耕起無農薬田
 不耕起栽培(自然耕)とは、「田を耕さなくても米は作れる」という農法です。稲が自分の生命力で耕します(根をはる)。普通の田んぼとの違いは田んぼに生き物たちがいっぱい満ちあふれていることです。(雑草、タニシ、ホタル、ザリガニ、ドジョウ、オタマジャクシ、メダカ、トンボや野鳥など)
 小野寺さんのこの田んぼもやっと花が咲き始めたところですが、稲よりも高く雑草の「ケイヌビエ」がすでに赤みおびた穂を
たらしていました。

小野寺さんは定期的に稲の成長具合を写真に撮って記録しています。生物層が豊かなこの田んぼには、害虫が出ても、カマキリやクモや八チなどの天敵も増えて、これらの生物がみなイネを守ってくれます。イネ自体も本来持っている野生感を取り戻し、茎は太く、葉は広く、モミ数も多く地中にしっかりと根を張るようになります。
 田んぼの一部に写真のような水たまりがありました。これは田んぼの水を抜いた時に、それまで田んぼの中にいた生き物たちが避難できるようにと設けられた「池」です。ただ無農薬の米を作るだけではなく、その米が出来るまで一緒に働いてくれた生き物たちを最後まで面倒をみてあげるというこれこそ自然環境を守る循環型農業ではないかと思います。田んぼの水が抜かれても生き物たちが生きていかれるということで、少しほっとし、嬉しく思いました。


嫁っこ加工組合
 小野寺さんの奥さんは地元で米加工食品販売「嫁っこ」や農嫁の店「米ろーど」という直売所を営んでいます。地場産の不耕起無農薬米を使用した米加工食品をいろいろ取り揃えて販売しています。特に人気のあるのは嫁っこバーガー(ライスバーガー)です。当店でも冷凍品にして販売しています。(焼肉、きんぴら、ハム・チーズ、チキンなど)

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  田んぼに水を張るとなぜ鳥が来るのでしょうか?
 雁や白鳥などの水鳥は水田がないと生きられないのです。水田には、落ちモミや稲の株(根)、雑草、二番穂などのエサがたくさんあります。
 水鳥は食べ物を水と一緒に飲み込みます。特に穀物を食べる雁や白鳥は水分を多くとる必要があります。
 また警戒心の強い水鳥は水が張ってないと降りてこないのです。冬場は水が張ってあると凍りにくいのです。
水を張ることで、雑草の種が浮き、それを水鳥が食べるので翌年生える雑草が少なくなります。また、水鳥の糞は良質の肥料となります。




アイガモ農家を訪ねて

このページは当店とお付き合いを頂いている生産者を訪問した時のことを
思うままに書いてみました。


アイガモ達
当店とお付き合いを頂いている生産者の所へは、すべて訪問致しました。今回は2002年
9月22日にアイガモ農家の宮田さん宅をお伺いした時のことをその時の記録と宮田さん
からの通信と思い出しで書いてみました。お米の話や今年の出来具合とか四方山話とか
生産者とのコミュニケーションを多く取るようにしています。お話している内に、生産
者の米作りの姿勢とか考え方がわかるような気がします。夫婦で行くことでより深く生
産者の思いが共有でき、お客様にも自分の目で見たことを、耳で聞いたことを素直にお
話できるようになります。お客様に、生産者の言葉をそのまま伝えたい、という気持で
います。

   

宮田さんご夫妻との記念写真宮田さんからのお便りの中で、古代種『白毛もち米』の
刈り取りのお誘いがありましたので早速、私ども夫婦と
友達の熊沢さんの3人で日曜日の朝5時、一路宮田さん宅へ。9時半ごろ到着。宮田さんのお宅は、長野県北安曇郡松川村という所で穂高町よりも少し北よりに位置し、宮田さんの田んぼの100m西には、岩崎ちひろさんの「安曇野ちひろ美術館」があります。燕岳(2763m)

をはじめとした北アルプスの山々に囲まれた、のどかな山村といった感じでした。宮田さんとは、4年くらい前に、
私がたまたまテレビで、アイガモ農家の宮田さんの米作りを見て以来のお付き合いです。

右より宮田さんご夫妻と横浜からのお助け人と私たち夫婦
       白毛もち田の前で

この日はお天気も良く、刈り入れ日和。
写真の田んぼ、1反(300坪)の刈り入れ。早速、作業を始めるに
当たり、内の方から用意してきた軍手と長靴とタオルを首にか
けて、まず、宮田さんより稲刈りの手ほどきを教わりました。束
ねた稲を鎌で刈り、それを2〜3回まとめて稲ワラでくくりつける
、という簡単な作業ですが、くくりつけて縛るのがままならず苦労
しました。

宮田さんと白毛もち田の前で


腰をかがめての作業、少しやっては腰のばしの繰り返し。
見ての通りぬかるんでいるので足をとられ抜くのが大変。
稲刈りを始めると中に隠れていたカエルやイナゴがぴょん
ぴょん飛び出してきて踏みそうになるくらい。私達からつかず
離れずにコサギが、飛び出してくるカエルやイナゴを狙ってい
ました。『我が家の田んぼには、野生のカモやサギが入りび
たり、トンボの数もものすごい、大きいドジョウもいっぱいだよ』
というコメントをのせた宮田さんの通信「稲穂」を読んだことが
ありました。無農薬の田んぼは生き物が豊かです。


昼ごはんは土間兼食卓での食事。皆で作業した後のごはんの
おいしかった事。昼からは束ねた稲のはザ掛けをしました。横に
張った棒に、束ねた稲を半分くらいからまたがせるという簡単な
作業ですが、なかなかきちっときれいにいきません。



この写真は、アイガモと共に育った田んぼです。農薬・化学肥料
を一切使用せずに作っている有機栽培田であることを表示してい
ます。ここで収穫された「こしひかり」が当店に入荷します。
アイガモ達は隣のビニールハウスに避難しています。
宮田さんは、『このお米は合鴨と育った、極めて安全なお米であり
、ひなを育て、ネット張りやら、休憩所を作り、キツネやタカを追い払い、また彼らに食べられもし、最後はその合鴨を自らが解体して
、肉として周りの人に食べて頂く、この様な10ヶ月の流れは、それなりの心配りの「農民と合鴨のドラマ」があります』と書かれています。


この写真の右の稲は刈り入れのお手伝いの時に頂いてきた『白毛もち米』の稲束です。
左の稲束は一般的に見られるものです。白毛もちの方が長さにして30センチも長く、茎が
太く倒れない丈夫な稲です。これも古代種であり、有機栽培だからかなと思います。
「このもちは全国的にもきわめて貴重な品種で伊那谷で数件の農家が作っているだけで
種専門業界でも知られておりません。絶滅させることなく作り続けたいと思っています」と
宮田さん。平成17年産の『白毛もち米』も入荷しました。しかし、収穫量が極めて少ないの
で当店にもわずかしか入っていません。早速精米しましたら、炊き上がったときのもち米の
あまい香りが、お米の段階でにおってきました。そして、試し炊きをしましたら、ぴかぴか
にひかり、ねっとりとすごいもちもち感と甘み、すごくおいしく頂きました。


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