秘伝 臨床が変わる 緩和ケアのちょっとしたコツ

まえがき 森田達也
I 症状の「治せる」原因を見落とさない!
01. 「眠れない・トイレによく行く」患者さんが,実はアカシジア 新城拓也
02. せん妄のいろいろな治せる原因
02. −(1)慢性硬膜下血腫 鄭  陽
03. −(2)ビタミン欠乏 大西秀樹,
04. −(3)H2-blocker 藤井志郎
05. 緩和ケア医は新しいがん病変を早く見つける 森田達也
06. 「がん」の診断を見直すことが必要な時もある 天野功二
07. 筋肉痛や廃用の痛み対策にはリハビリテーションを考える 安部能成
08. 薬剤性錐体外路症状を見逃さない 余宮きのみ
09. 頻尿・便しぶり −骨盤の中に腫瘍はありませんか? 助川明子
II 痛みのマネジメントのコツ
■A■ これでうまくオピオイドが導入できる ■
01. 生活で困っていることに焦点をあてて説明する 余宮きのみ
02. 外来で「あの薬はもう二度と使いたくない」という思いへの配慮 林 ゑり子
03. 「説得する」のではなく,「過去の経験」を聞く 森田達也
04. レスキューを保険薬局で試し飲みし,数日間電話でモニタリング 前堀直美
05. 「運転したい」人へのもうひとねばりの鎮痛 森田達也
06. 外来患者さんのオピオイドへの不安のサポート 林 ゑり子
07. 7投与数日はジプレキサ(R)できっちり制吐する 新城拓也
08. ペンタジン(R)を短期間併用する 森田達也
■B■ オピオイドを定期投与してもうまくいかない時 ■
09. セルフマッサージの指導 井野明子
10. リハビリテーションで鎮痛できる工夫 安部能成
11. アセトアミノフェンを工夫する 余宮きのみ
12. 「オピオイド」1種類でだめなら併用も考える 森田達也
13. 「痛い,痛い」アロディニア −オピオイドを増やしすぎ? 新城拓也
14. 飲んでもだめなら塗ってみる
14. −(1)ケタミン軟膏 間宮敬子
15. −(2)カプサイシンクリーム,モルヒネジェル 伊藤智子
■C■ 効かないレスキューをちゃんと効かせる ■
16. メカニズムに合わせて突出痛を見極める 冨安志郎
17. レスキューを投与量,投与経路から見直す 松尾直樹
18. PCA ポンプで突出痛に対応する 関根龍一
19. PCA ポンプのつなぎ方を工夫する 小山佐知子
20. 入院中のレスキュードーズ −自己管理で時短を! 林 ゑり子
■D■ 投与経路や投与方法を工夫する ■
21. モルペス(R)細粒とオキノーム(R)散の経鼻管投与法 国分秀也
22. 乳脂溶剤(エンシュア・リキッド(R)など)に溶いて投与する方法 吉澤明孝
23. デュロテップ(R)MT パッチを剥がれにくくする工夫 高橋浩子
24. 小さいテープ(デュロテップ(R)パッチ)を使った外来や自宅での工夫 新貝夫弥子
25. フェンタニルパッチ(3日間リザーバー型製剤)を48時間おきに貼付する 国分秀也
III 痛み以外の身体症状マネジメントのコツ
■A■ 呼吸困難 ■
01. 呼吸困難への酸素投与の便利ワザ 吉本鉄介
02. モルヒネの効きやすそうな呼吸困難を見分ける 田中桂子
03. デュロテップ(R)パッチでの呼吸困難にモルヒネを始める時のコツ 鄭  陽
04. すぐたまってしまう胸水をコントロールする 脇田和幸
05. 「咳で苦しい」時のコデインの上手な使い方 森田達也
06. 苦しくない喀痰管理の工夫 藤本亘史
■B■ 食欲不振 ■
07. 食べるための小さな工夫
08. 家族に対して食事の内容のアドバイス以外で支援できること 風間郁子
■C■ プリンペランだけではない嘔気・嘔吐の症状緩和 ■
09. 消化器がんの吐き気にノバミン(R)を上手に使う 中橋 恒
10. 普通の薬で吐き気が緩和できない時
10. −(1)コントミン(R) 土井千春
11. −(2)ハイスコ(R),ブスコパン(R) 今井堅吾
12. −(3)非定型抗精神病薬 新城拓也
13. 「歯磨きで吐き気が起きる」時の対策 大野友久
14. 「食べられない患者さん」に経鼻胃管(NG)をうまく使うための工夫 藤本亘史
■D■ 便秘 ■
15. 頑固な便秘にエリスロマイシン 茅根義和
16. ラクツロース(R)シロップが飲みにくい時にゼリー製剤(カロリールゼリー(R)) 茅根義和
17. ラキソベロン(R)の眠前服用で夜中に便が出たり,お腹が痛くなる時の工夫 茅根義和
18. 緩下剤で便通コントロールがうまくいかない時 高橋浩子
■E■ 腹水 ■
19. 何度も穿刺が必要な時
19. −(1)漏れない皮下トンネルの作製 松尾直樹
20. −(2)アロンアルファA(R)を使う 新城拓也
21. 在宅でもできる腹水穿刺時のケア 宇野さつき
22. 腹部膨満感で薬以外にできること 柏木夕香
■F■ 倦怠感 ■
23. 眠気ざましにベタナミン(R)を試してみる 田中桂子
24. 倦怠感の緩和にリハビリテーションを考える 安部能成
25. 倦怠感に薬以外でしていること 津金沢理恵子
■G■ 見逃されがちな口腔の症状 ■
26. 「舌がざらざらする」口内炎を早く見つける 井野明子
27. 見逃されがちな治せる口腔カンジダ症 大野友久
28. 「義歯が安定しない」「口の中が痛い」際の義歯についてのちょっとした知識 大野友久
29. 口内炎に白金ナノコロイド口腔洗浄液 茅根義和, 他
30. 口が渇く時のケアの技 嶋中ますみ
31. 口渇対策,ガムの種類にひと工夫 佐野元彦
32. 放射線治療とカンジダ菌の関係 高瀬久光
■H■ 難渋する皮膚の症状 ■
33. 滲出液や排液のケアには高分子ポリマーを使う 次藤美穂, 他
34. がんによる皮膚創傷の痛み・かゆみに紫雲膏 久永貴之
35. 在宅での自壊創,リンパ浮腫のケア 宇野さつき
36. 流しやすい親水軟膏を基剤に使う 茅根義和
37. 皮膚病変の出血を止めるにはエピネフリン(ボスミン(R))含有親水軟膏 茅根義和
38. むくみをみたら,NSAIDs をやめてみる 安保博文
■I■ その他の症状 ■
39. 尿バルーンが紫色になるのはなぜ? 新城拓也
40. 亡くなる前の身体の変化 新城拓也
IV たかがルート,されどルートについてのコツ
01. 末梢ラインがとれない時に
01. −(1)皮下輸液 佐藤隆裕
02. −(2)肘から中心静脈カテーテル 山田理恵
03. −(3)鼠径部から中心静脈カテーテル 松尾直樹
04. 毎日,皮下注射を行う場合は留置しておく 松尾直樹
05. 眠れない時の睡眠薬の単回皮下投与 金石圭祐
06. 舌下で使おう
06. −(1)レペタン(R),ドルミカム(R) 佐藤恭子, 他
07. −(2)ハイスコ(R) 池永昌之
V ステロイドを工夫して使うための知恵
01. 副作用を最小限に抑えるステロイドの上手な使い方 中橋 恒
02. めったにないけど,ステロイドの重篤な副作用に気をつける 森田達也
03. ステロイドの副作用による多毛のケア 足立美香
VI 精神症状のマネジメントのコツ
■A■ 精神科医でなくてもできるマネジメントのコツ ■
01. せん妄を的確にとらえ,対応する 和田 信
02. 患者さんを傷つけずに認知機能障害を評価する 奥山 徹
03. 眠れない時にはコントミン(R)を少し合わせる 大谷弘行
04. コントミン(R)静注で効きすぎる時には持続皮下注を使用してみる 東 健二郎, 他
05. どうしようもない時にはヒルナミン(R)を使う 東 健二郎, 他
06. どうしても眠れない時に短時間型バルビツレートを使用する 松尾直樹
07. せん妄なのか,アカシジアなのか分からない時の対応 明智龍男
08. せん妄の原因となる尿閉と宿便を必ずチェックする 田口賀子
09. イライラには抑肝散を使ってみる 金子明代, 他
10. 性格が問題と思われている人の中には結構,双極性感情障害の人がいる 三木浩司
■B■ せん妄について分かりやすく伝えるコツ ■
11. せん妄を分かりやすく説明する
11. −(1)脳の疲れが原因 松尾直樹
12. −(2)モルヒネだけではない原因 大谷弘行
13. 終末期せん妄を体験している家族へのケアのコツ 井村千鶴
14.自宅でせん妄が起きる場合の家族へのケアのコツ 宇野さつき
VII コミュニケーションのコツ
■A■ 何と声かけをしていいのか?難しい質問に答える ■
01. 寝たきりの患者さんに「歩きたい」と言われたら 余宮きのみ
02. 「見つけるのが遅すぎた」と自分を責めたり,誰かを責めたりする時に 末永和之
03. 「あと, どれくらい生きられるのですか?」と聞かれたら 上杉和美
04. 患者さんのつらさに「何もしてあげられない」と思う時 小澤竹俊
05. 怒っている患者さんや家族を前にして 藤本亘史
06. 患者さんの死を前に動揺している家族のケア 中島静枝
07. 鎮痛薬を使いたくない患者さんに寄り添うには 向井美千代
08. 患者さんが「分かってもらえた」と感じられるために 中村めぐみ
■B■ 患者さんの希望を引き出すためのコツ ■
09. 「もう少し楽なほうがいいですか?」と尋ねる 余宮きのみ
10. 患者さんが自分の思いを伝えるためのきっかけをつくる 宍戸英樹
11. 身近なスピリチュアルケアへのいくつかの工夫 足立美香
12. 化学療法に希望を持つ患者さんの緩和ケア病棟への移行には 向井美千代
■C■ より良いコミュニケーションのコツ ■
13. コミュニケーションの POSSIBLE 理論 高瀬久光
14. ポジティブにとらえる会話のコツ 末永和之
15. 緩和ケアチームと各診療科とのコミュニケーション 和田 信
あとがきにかえて 新城拓也, 他